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北比良水泳場溺死事故現場

更新日:2023年10月14日


「警察や消防によると8月7日午後0時40分ごろ、滋賀県大津市北比良の琵琶湖で、「小学生の男の子が湖に浮いている。浜辺に上げたけど意識がない」と近所の人から通報がありました。 男の子は小学生くらいで、心肺停止の状態で病院に運ばれたということです。 警察によると、男の子は水着を着た状態で見つかっていて、コーチ2人を含むサッカークラブのメンバー20数人で遊びに来ていたということです。 男の子を発見して心肺蘇生を試みたアクティビティのスタッフは、水の中に沈んでいた男の子を発見したと話しています。 スタッフによると、午前10時過ぎからアクティビティを行い、昼食をとった後、もう一回アクティビティをしようとした時に男の子がいないことが分かったので探し、約5分後に発見したが、いつ沈んだかは分からないということです。 また、男の子は小学4年生ぐらいだったということです。 警察によると、男の子は沖合15メートル、水深約1.5メートルの場所で見つかったということです。」



 ここが溺死事故が発生した遊泳場です。横幅40m×奥行30m程度のごく限られたエリアです。しかし、5mくらい沖へ行くと足はつかず、一番奥は水深3m以上で水底は濁って見えません。また、(休息のためにブイに乗りかかることはよくありますが、)休息しようとしてブイにつかまると、ブイごと沈んでしまいます。

(左側のブイの真ん中あたりで発見されたそうです。)


 浜には、「比良レークハウスビーチ」、「比良レークハウス委託管理地」という看板があります。


 そこで、目の前に「比良レークハウス」さんがあったので、直接お話を伺いました。

 お店の方のお話では、「ここの遊泳場は、比良レークハウスが遊泳ブイを張り、県に申請をして設置している。比良レークハウスの宿泊者が安全に遊泳できるように、また、地元の方が安全に遊泳できるようにという地元の要望もあり、エリアを区切っている。本来私たちが設置する義務はない。ここの遊泳場の利用者は、地元の方か、比良レークハウスかカーメルのお客さんくらいで、ほとんど利用はなく、また、これまで50年以上事故が起きたことは一度も無かった。」とのことでした。


 

 実際に、溺死した小学生を発見し、引き上げられたカーメルの臨時スタッフで、ウインドサーフィンをされている目方さんという方から、直接お話を伺うことができました。

 目方さんによれば、「溺死した小学生はカーメルのお客さんだった。午前中に遊泳エリアの(沖へ向かって)右の外側でアクティビティをし、一時、遊泳エリアで休息時間を設けている間に行方がわからなくなったようだ。この場所は普段は強い波がある。サッカークラブは7年前から毎年来られていたので、環境等は理解し慣れておられるが、コーチ2人では目が行き届かない。ジェットで遊泳エリア内を捜索していたら、遊泳エリアの(沖へ向かって)左側のブイの真ん中あたりの水底(水深1.6m程度)に人が沈んでいるのが発見されたので、若手スタッフと2人で陸へ引き上げ、心肺蘇生を行ったが助からなかった。」とのことでした。


アクティビティ場所の浜

ペットの遊泳は禁止されています。


この浜は、比良駅から徒歩3分の距離にあります。


考えるべき点は沢山あると思います。


ウォーターセイフティ(自己保全)の面からは、【水辺の安全10ヶ条】の

 ①休息をしっかりとる:午前中のアクティビティ等で疲労があれば陸で休息

 ②(泳力に自身の無い方は)足の届くところで遊ぶ

 ③Keep Watchi目を離さない

が該当します。


また、環境整備の面からは、

 ①「ペットの遊泳禁止」看板だけではなく、「水深・距離の案内看板」を設置する

 ②足の届く範囲に遊泳ブイを設置する

 ③休息の際、ブイにつかまることもあるので、浮くブイを使用する。あるいは、ブイはつかまっても沈んでいくことについて案内をする

等の対策も考えられるのではないでしょうか。


※奥行30mということは、往復60m。風や波、方向を見失う可能性等も加味すると、往復するためには、最低100mは泳げる泳力が必要で、それは相当なものです。そういった泳力の自己自身の判定も必要になります。




近江舞子ライフセービングクラブ

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